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公園をまちのリビングに! ~パークキャラバン/アウトドア・リビングの可能性~

荒井 詩穂那

早くも第3弾となった公園革命・パークキャラバン!

パークキャラバンとは、NPO法人・ハマのトウダイによる街区公園活用プロジェクト。これまでに横浜市内にある『保土ヶ谷駅前公園』『高島水際線公園』で一泊二日の防災キャンプを行うなど、公園の新たな活用を提案してきました。

今回の舞台となったのは、前回のパークキャラバンが行われた高島水際線公園の対岸に位置する『ポートサイド公園』。運河に接する全長400mの海風が気持ちのよい公園です。

この公園で毎年この時期になると開催されるのが公園フェスタ。地元の自治会や愛護会が主体となって行われるお祭りです。今回のパークキャラバンは、11月7日にこの公園フェスタ実行委員会との共催で開催されました。ソトノバでもイベント情報を掲載しておりました。

今回のパークキャラバンのテーマはアウトドア・リビング!
200m2の人工芝の上に青空リビングが出現!

クッションやプランターなどが置かれたリビングには、ホットドリンクや絵本、塗り絵のほか、アイシングクッキーづくりやチョークアートの体験など、LDKをコンセプトとしたプログラムが用意されました。

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photo by Kunihiko TABATA

お気に入りのアイテムで、とっておきの「わたしのリビング」にする

公園にやってきた人はみんな靴を脱いで青空リビングを訪問。裸足になった開放感からか(!?)みなさん、足を崩し、寝転がったりと、我が家のごとく、くつろいでいました!

絵本を読む親子、お茶をしながらおしゃべりするママ、ワークショップを楽しむ子どもたち、犬の散歩途中に寝る大人・・・いつもは、散歩にジョギングと、ただ通過するだけの公園で、何時間も滞在しくつろぐ姿は、まさにリビングです。

さらに驚いたのが、皆さん、リビングに用意されたアイテムを自由に動かし、思い思いの「わたしのリビング」をつくっていたということ。それはまるで、ニューヨークのbryant park思い起こされるような光景!椅子を自由に動かし、互いが絶妙な距離感を保ちながら自分の世界をつくるあの光景に似たものを感じました。

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街区公園が地域のリビングとなって人をつなぐ

さてここで、なぜこの公園でアウトドア・リビングをしたのかという話を少しだけ。

もともとこのポートサイド地区というのは、工場や倉庫が建ち並んでいたエリアで、平成に入ってからの再開発で一気に高層マンションが建ち、人口が急増したまち。そういうこともあり、古くからのコミュニティはおろか、マンションごとに異なる自治会という、まさに縦割り(!?)なコミュニティが実態としてあります。

20151112_1107parkcaravan (5)

そんなエリアだからこそ、地域の共有物である公園は、みんなが交流できる貴重な場所。公園で、読書をするもよし。コーヒーを飲むもよし。昼寝をするもよし。
まさに、「とある家庭のリビング」のように、みんながやっていることがバラバラでも、一つの場所に集まるだけで、なんだか温かいまちという印象を受けますよね。さらに、そこに来る人たちが次第に顔見知りになり、会釈をするような関係が築けたらなんてことを期待しています。

今回のアウトドア・リビングでは、その第一歩となる、「家の前の公園の魅力に気づくこと」ができたのではないでしょうか?
家の前にあるけど普段は足を踏み入れない公園。しかし、リビングにあるクッション一つを持っていくだけで、ただの芝生がソファに変わるかも!?と感じた今回のパークキャラバン。

皆さんも、まずは、お気に入りのアイテムひとつを持って、近くの公園に繰り出してみては?

<NPO法人ハマのトウダイ>
ホームページ http://www.hamanotoudai.com/
Facebookページ https://www.facebook.com/hamanotoudai/?ref=ts&fref=ts

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photo by ShihonaARAI

この記事を書いた人 荒井 詩穂那
一般社団法人ソトノバ理事/(株)首都圏総合計画研究所主任研究員/1989年神奈川県横浜市出身/家に帰れば一児の女の子のママ/学生時代は、近代における東京・大阪・横浜等の公園計画や都市計画的視点からの小広場計画の変遷等について研究。現在は、都市計画コンサルタントとして自治体の総合計画、地区のまちづくり計画等の策定業務や地域主体のまちづくり支援に従事する傍ら、「ソトノバ」ではエリアマネジメントやプレイスメイキング等のプロジェクトに関わる。/晴れた休みの日は、大抵、娘とソト遊び/横浜市まちづくりコーディネーター/「公園活用 パークキャラバン」(GOOD DESIGN AWARD 2016年)

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